北京グルメ旅行-1

  春節前の厳寒の北京に行ったのは、本当はグルメが目的ではなく、中国古代の夏王朝の時代に作られたトルコ石象嵌の青銅の飾り物を買うことだった。「トルコ石象嵌の青銅の飾り物」とな何なのか? 銅牌飾と言われるものだが説明するには時間がかかる。それだけが目的ではなく、ほかにも“書”の表装をしてもらうこと(中国で表装をすると安い)や、市内観光もして、ロシア人かウクライナ人の歌を聴き、中国最大の骨董市場に行くことも目的の一つだった。

  最近のブログには、グルメの写真を載せるのが流行っているらしい。そこでわたしもせっかく北京に行くのだから、食べた料理の写真を撮って「北京グルメ旅行」としてページを作ろうと考えた。ツアーではないから自由にスケジュールを組めるので、美味しそうなところを探してスケジュールを組んだが、多くは以前食べに行った所が多かった。

  しかしいつもは料理の写真はあまり撮らないので、料理が出てくると写真を撮る前に、すぐ食べ始めてしまったりで、なかなか料理の写真を撮るには慣れなかった。料理の写真と言えども慣れないと料理の写真を撮るのもなかなか難しい。
   


出発の飛行機はビジネスクラスで、メインディッシュは「子牛のショートリブの
蒸し煮・甘酢風味」であった。肉が柔らかく美味しく、北京グルメ旅行の門出に
相応しい料理だった。



ビジネスクラスであるから、ワインは飲み放題。南アフリカのワインとかで、
1000円クラスのワインと全く美味しさが違う。何杯もおかわりした。チケットは
格安航空券であったが、何故かビジネスクラスにグレードアップになった。




翌朝は街角の食堂の小籠包と卵スープで朝食。小籠包は杭州の正統な包子だと
看板には書かれていた。たまたま小籠包を食べたのではなく、グルメ旅行だから、
美味しい小籠包を狙って食べに行ったのである。



泊まったホテルは東華門大街にあり、東華門大街から東華門が見えた


朝食後、瑠璃廠(リューリーチャン)に出かける。瑠璃廠に行ったのは、
私の奥さんが書いた“書”の表装をしてもらうためである。表装をしてもらったのは、
瑠璃廠の西側入り口にあるこの店でやってもらった。


“書”の表装は10個(本?)をやってもらった。全部で750元で安かった。
日本の10分の1位の値段かも。写真は完成後の写真で、表装は直ぐにはできない。



東側の瑠璃廠の入り口の建物



続いて銀行で換金後、念願のお宝を購入すべく、元いた会社のビルへ。
元いた会社の女性の部長に立ち会ってもらってそこで下のものを買う。
値段の交渉はこの部長に交渉してもらっていた。このものは夏王朝時代に作られたものと
思われるが、作られたところは斉家文化であって夏王朝のものではない。
トルコ石象嵌の獣面紋銅牌飾である。



昼飯はロシア人街の雅宝路にあるロシア料理店へ。店の名前は英語ではエレファン
であるが、中国語の店の名は「おバカな象さん」という店である。
旧正月前ということで店はガラガラ。ロシア人も旧正月はロシアに帰るのだとか。



ロシア料理特有のビーツのサラダ。ビーツとは赤い色をしたカブのような形の
砂糖大根の一種で、チョッと甘い味がする。



このサラダも美味しかった。ロシア料理はサラダが美味しいのかも。このサラダは
クルトンとチーズとピックルスを角切りにして、マヨネーズで合えたもの。クルトンとは
パンをさいの目切りにして油やバターで揚げたもの、クルトンのサクサク感が美味しかった。




ロシア料理名物、赤いビーツの入ったボルシチ。食べ始めてから慌てて撮った。



ガーリックトーストのパンも特別美味しかった。



これはウクライナ名物の料理かも? 名前はキエフロールとか言って、
鶏肉のカツレツであるが、鶏肉の間にバーターが入っていて、ナイフを入れるとバターが
流れ出し、バターの香が匂い出てくる。



お腹が一杯になったので、地下鉄に乗り、前門の駅で下車。
箭楼の下をくぐり、新しくなった前門大街に向う。



前門大街にできたスターバックコーヒー店。コーヒーの値段は日本と同じくらいで高かった。



大柵欄を散策して歩き疲れたので、大柵欄にあるコーヒー店にはいる。
ブランディー入りのコーヒーを頼んだら、作るのにえらく手間取っていた。
コーヒー店は大柵欄という下町には似合わない雰囲気のある店だったが、
店の写真を撮るのを忘れた。



夜になったので、元いた会社のメンバーと会食するために、カシュガル飯庄という
レストランに向う。新疆料理の店であるが、宴会料理ともなると新疆料理と言うより、
中国料理風が多かった。中国料理は宴会料理が多いから、一品づつの写真を撮るより、
テーブル全体の料理を撮ったほうが宴会料理らしい。中国の宴会はいつもこんなふうである。



これは新疆料理で羊のシシカバブー、香辛料のクミンがよく効いている。


新疆料理であるから羊の肉が多い。羊の肉と新疆のパンの組み合わせの料理。
パンはタレに浸して食べる。




記念撮影



羊のアバラ骨のスペアリブ。本当はこの店で、本当は「ラグメン」とか「手抓飯」とかの
庶民的な料理を食べたかったが、宴会だったのでそういう料理が食べられなかった。残念。



翌朝の食事はロバ肉のハンバーグ。ホテル近くの朝の軽食店で。中国ではロバ肉は
「上有龍肉、下有驢肉」(天には竜の肉があり、地上にはロバの肉がある)と
言われるほど美味しいものらしい。但し驢馬肉の仕上げ方によるとのこと。
ここのロバ肉はなんらかの味付けがしてあり、確かに美味しくくせもなかった。
このように調理されたロバ肉はチョッと赤っぽい色だったが、以前に食べたときも
ロバ肉は赤かったような気もする。サクラ肉も赤いから同類かも。



北京名物「爆肚」といわれる、牛または羊の胃の料理。ここの「爆肚」は下味が
ついていたが、普通は茹でただけの胃であって、胡麻ダレを付けて食べる。

朝からこれが食べられたが、北京人も朝から内臓料理を食べるものだろうか?



ホテルから王府井を通り抜けて、地下鉄に乗り「鼎泰豊」に向う。
下の写真は王府井の大通りにあるモニュメントと言うのか?



鼎泰豊は台湾が本店のチェーン店で、世界各地に支店がある。北京にも
数店あるが、今回行ったのは大望路のデパート新光天地6階にある鼎泰豊である。
下の料理は海老シュウマイ。シュウマイであるにもかかわらずとてもジューシーだった。


鼎泰豊の名物小龍包。名前を「小龍湯包」といい、スープ入りの小龍包と言う意味で
あるらしい。薄皮であるのにたっぷりなスープが入っていた。
鼎泰豊は初め飲茶の店と思っていたが、飲茶の店ではなく飲茶の種類は少ない。
値段は忘れてしまったが、北京到着の翌朝食べた小籠包の値段から比べると
かなり高い。朝食べた小籠包は確か10個で4.5元だった。鼎泰豊のは、その
7倍だったか10倍だったか。鼎泰豊は東京にもニューヨークにもあり有名な店である。




酸辣湯と言い酸っぱくて辛いスープである。しかしあまり辛くなかった。



雍和宮に観光に行く。



雍和宮はチベット仏教の寺院。


雍和宮で。中国の線香は日本のよりずっと大きい。ご利益も多いかも。



雍和宮を出て道を隔てて隣にある国子監に向う。北京の冬の太陽が
かすんで見えた。
まさに冬の日の北京の光景。



国子監とは、元、明、清代の科挙の試験場で、かつて国家の最高学府であっただとか



元代からあった国子監であるから、樹木も古い。この樹は松柏だったか?
日本語の松柏とは違うかもしれない。




ここも国子監。この辺りに以前北京首都博物館があったが、北京首都博物館は
別のところに移り、
国子監が整備され改築されて綺麗になった。




北京グルメ旅行-2  に続く




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