「トルコ石象嵌の銅牌飾」は考古学者に知られているものは15個前後にしかに過ぎない。しかしそれらとは別に考古学者に知られていないトルコ石象嵌の銅牌飾が沢山あることが分った。中国語のネットで「銅牌飾」等の言葉で検索したり、画像検索を利用して探してみたら,、沢山の「トルコ石象嵌の銅牌飾」の写真が見つかった。考古学者に知られている15個は多くが二里頭文化のものとされていて、斉家文化には「トルコ石象嵌の銅牌飾」は無いとされているが、ネット上で見つかるものも研究の対象すれば、別の結論が出るのではないだろうか。研究者は下のようなものも研究対象とすべきである。下に載せたものは台湾や香港にあるらしいので、現物を見て研究できる可性もあるのだから。 下のような凹型紋様のトルコ石象嵌銅牌飾が幾つかあるが、知られている15個前後の銅牌飾とは 全く違う紋様なのだから、これらは二里頭文化のものではないとするのが 正解なのではないだろうか。 台湾の黃翠梅の博士論文の「功能與源流:二里頭文化鑲松石銅牌飾研究」に載っているトルコ石象嵌の銅牌飾は2013年に台湾の国立故宮博物館に新しく収蔵されたものでもので今までに知られていない凹型紋様である。 下の図は黃翠梅博士の論文の中の図であり、故宮博物館収蔵の凹型紋様は④のものである。④は他の二里頭文化のものと全く似ていないのに、二里頭文化のものとしている。似ていないことは下の図を見ればわかる。 更に黃銘崇博士(中央研究院)の論文「邁向重器時代・鑄銅技術的輸入與中國青銅技術的形成」にも凹型紋様が三個載っている。
更に同じ凹型紋様の銅牌飾は、山東大学の王青博士の論文「紐約新見兩件鑲嵌銅牌飾辯僞」(☜をクリック)にも二個あり、二個は二里頭文化のものと似ていないから偽物だと言っておられる。当然二里頭文化のものであることを否定している。
上に六個の凹型紋様の銅牌飾を載せたが、実は台湾の黃翠梅博士と黃銘崇博士の論文に載っているものとは全く同じものである黄翠梅博士に論文によれば「このものは2013年に国立故宮博物館(台湾)に新しく収蔵されたものである。筆者は2014年に便宜をはかって見せてもらうことが出来た」という記述がある。2013年に国立故宮博物館に収蔵される前は、「傳・甘粛天水麦積山」というラベルと共に台湾の民間で収蔵されていた可能性がある。甘粛省の麦積山と言えば斉家文化の地である。だからこのものは斉家文化のものである可能性を示していると考えられる。
更に黄銘崇博士の論文の中の一つのものは、黃翠梅博士の論文の中のものと、王青博士がニューヨークで見て偽物だと言っているものと同じである。このことから王青博士が偽物だと言ったものは偽物ではないと考えられる。偽物だと言っておられるくらいだから、これはニ里頭文化のものではないと考えられる。
上に六個の凹型銅牌飾を載せたが、実際は四個の凹型紋様の銅牌飾で、これらのものは考古学者に知られていなものと分類したが、実際はこれらの四個は論文に載ってはいる。しかし、前二者の論文は台湾の人の論文である。だから中国本土の考古学者はこれらの論文を見っていない可能性もある。もし見ているのならば、知られている銅牌飾の紋様と全く違う凹型紋様の銅牌飾を二里頭文化のものとはしないだろう。更にに黃銘崇博士の論文にある一個は「傳甘粛天水麦積山」とも書かれている。この意味は天水麦積山は斉家文化地帯である。この銅牌飾は斉家文化のものであることを示唆しているように思われる。 夏王朝の二里頭遺跡から出土したトルコ石象嵌銅牌飾(M11:7)とソックリなものが オークションに出品された 台湾の台北市の「允臧斋」というオークションに2021年9月19日に出品された。 これらの情報は下のURLで読める https://baijiahao.baidu.com/s?id=1710841689113424195&wfr=spider&for=pc この銅牌飾はオークションの説明によると、清玩雅集会员の一人が長い間珍蔵していたものであり、その出所はよく知られている。また、台湾で唯一流通している二里頭文化の銅牌飾である。このコレクションの価値は言うまでもないと解説がある。出品者は台湾の“清翫雅集”会员でその旧蔵品であるとされる。 ところが上のものは以前にもマカオの 中濠典藏国際オークション(2017年5月23日)にも出品されていた。下のURLで読める。https://freewechat.com/a/MjM5MzEyODAzMg==/2651156647/1 その写真は下で、上のものと全く同じものである。夏王朝の二里頭遺跡から出土したトルコ石象嵌銅牌飾(M11:7)とソックリなのだから研究者はこれも研究対象にすべきである。 台北市のオークション(2017年10月29日)に出品された物と 香港の2016年秋期オークション出品された物はソックリであり、 私の収集品ともソックリである 驚くべきことに台湾の台北でオークションに出された物は斉家文化のものとして出品されている。私の収集品は斉家文化のものと確信している。是非これらを考古学の研究対象にしてもらいたいのだが。そうすれば斉家文化に銅牌飾が存在したという結論になると思うのだが。
考古学者はこれらのものを研究の対象としなければならない。古学者はこれらのものを研究しないで、斉家文化に銅牌飾は無いという結論を出すのはおかしい。 以上 |